アート思考のために幼児期にSTEAM教育に取り組むべきか?

子どもたちが将来、AIなどのテクノロジーが当たり前の世界で活躍するにあたって、アート思考が重要なのはすでに触れました。

とはいっても、子どものうちからそういう教育をした方がいいのかどうか?そこが、親にとっての悩みどころではないでしょうか。
僕はこのことについてかなり調べましたが、可能であれば教育をした方がいいと思います。
この記事を読んだら、「なぜ子どものうちから教育をした方がいいのか?」と「どうやって教育したらいいのか?」がわかると思います。

目次

学校が始まる前(幼児期)に、取り組んだ方がいいです

詰め込み式の学校教育が始まると大変

後ほど紹介しますが、アートは自由な時間と多くの体験から生まれます。
小学校や中学校が始まると、宿題などにより「自由な時間」をとることが難しくなってきます。

ベネッセが2016年1月に発表した「第5回学習基本調査」によると、2015年、小学5年生の自宅での学習時間は平均95.8分です。
これは今の親世代が小学生だった2001年とくらべておよそ25分も多い数字です。
そして95.8分のうち、宿題に割くのはおよそ50分で、つまり半分以上が宿題のために費やされているそうです。

思っていたよりも、小学生が忙しいということを認識いただけたでしょうか?
「習い事や教育は、もう少し大きくなってからでいいや」という考えだと、「気付いたら時間がない」なんてことも発生してしまいます。
そして、学校の主要5教科と比べて、圧倒的に優先度がひくいアートという分野に、どれだけの人が時間とお金の投資をするでしょうか?

さらにいうと、中学校が始まり「図工」が「美術」に変わったときに、子どもの「アート嫌い」が発生します。
アート嫌いの原因は「自画像を書くのが苦手…。絵が苦手…。突然始まる美術史がつまらない…。」
そういったことが原因のようですが、実はこのような「絵を描く技術や歴史を学ぶこと」そのものは、アート思考とはあまり関係がありません。

アート思考では、「問いを立てる力」「直感力」「洞察力」などが重要視されますが、そのような深いところまで学校の授業では踏み込まないのが現実です。

これらを踏まえて考えると、学校が始まるまえにアートに関する、さらに言えばSTEAMという分野の教育を進めた方がいいのです。

アートは自由な時間と多くの体験から

このように、忙しい生活を送っていると、アートというものに触れる機会はどんどんと削られてしまいます。
毎日、家事育児や仕事に追われ、多忙に働いている人にとって、アートという実用性の低いものに触れる時間は、非常に惜しいものでしょう。

触れる時間、鑑賞する時間が減っているのに、自ら「アートをつくりだす」という行為は非常に困難です。

教育改革に成功したフィンランド

社会福祉が充実している北欧の国として有名なフィンランドですが、教育の分野でも先進的だということはご存知でしょう。
学校は大学院まで無償であるだけでなく、大人の生涯学習にも大きなサポートがあると言われています。
1990年頃までは教育先進国ではなかったそうですが、さまざまな取り組みを経て、世界でトップクラスの教育水準を誇っています。

そのようなフィンランドの学校教育(小学校、中学校)では、授業のコマ数が少なく、宿題も少ないと言われています。
(お隣のロシアもそのような傾向があるそうです)
その結果、子どもたちは放課後にたくさんの活動(友達と遊んだり、音楽や読書などに取り組んだり…)を自主的に行うことができるのです。

私たち人間は、忙しくなりすぎると、生きていくために非常に重要な「洞察力」を失ってしまいます。
フィンランドの教育現場では、この「洞察力」を失わず、より養うような取り組みがあるのです。

その結果、フィンランドは世界に誇る学力水準となり、世界で活躍する人材が多く輩出されているのですね。

どうやって教育したらいいのか

美術館で現代アートに触れる

アート思考の根源ともいえる「洞察力」は、一体どうやったら養うことができるのでしょうか?

一番簡単な方法としては、美術館で現代アートに触れるということをお勧めします。
もちろん、コンサートホールで現代音楽に触れるというのもいいですが、チャンスということを考えると少し難易度が高いと思います。
なぜ現代アート?と言われるかもしれませんが、中世〜19世紀では肖像画や風景画などの写実的な作品が主流でした。
その間、画家はありとあらゆる技法を研究し、絵画というアウトプットを通して実践してきました。
しかし「写真」という技術が発明されたことによって、写実的な作品を作り出す画家という人たちは、新たな分野を開拓せざるを得なくなったのです。

そのような環境・状況のもと、「自ら問いを立ててそれを表現する」という挑戦としたものが、現代アートとして世の中に現れたのです。

つまり、過去の偉人(もしくはご存命かもしれませんが…)が、じっくりと時間をかけて「自ら問いを立て」そして「表現」した、本物のアートに触れるのが一番いいのではないでしょうか。

家族で「よこはまトリエンナーレ」にいきましたが、自分の心の奥深くをつつかれるような、不思議な気分になったことを鮮明に覚えています。
(必ずしも心地よいものではありませんでしたが…刺激としては非常に面白かったです)
3歳の息子にどれくらい響いたかはわかりませんが、「怖い…」という作品もあったので、何かしらを感じ取ってくれたのかな?と思います。

かなり古い記事ですが、僕も以前にこのような内容のことを書いています。
ご興味があればどうぞ。

習い事に取り組む(まだ珍しい…)

日本ではまだ非常に少ないですが、子どもの習い事としてSTEAM教育を展開しているスクールもあります。
詳細はこちらの記事でご紹介しますので、よろしければご覧ください。

公の場で、みんながSTEAM教育を受けられる環境が整うまでには時間がかかりそうです。
そうはいうものの、文部科学省でもSTEAM教育について議論が進んでいますので、今後の進展に期待したいと思います。

さまざまな体験の機会をつくる

世界でもSTEAM教育の先端をいくアメリカでも、どのようにSTEAM教育を行うか様々な取り組みが行われています。
様々な学習フレームワークが研究されていますが、どれも共通して「教師が教える指導型ではなく、子どもが自ら問題解決をする探究型である」という特徴がアリアます。

かなり漠然とした内容になってしまいますが、探究型の学習を行うためには、「視覚・触覚・聴覚・嗅覚・味覚などを刺激し、右脳と左脳をフル活用するもの」や「子どもの自主性の尊重するもの」などを取り入れると効果的だと言われています。

このような取り組みは、習い事に通わせることなく、家庭での学習環境を整えることで、かなりの実現が可能ではないでしょうか。

さいごに:学習の投資対効果は早い方が良い

そもそも論ですが、学習の投資対効果は年齢が低いほど良いと言われています。
特に未就学児において良いと言われています。
それは、子どもの成長過程の問題もあるものの、先ほど記載したような時間的な問題や好き嫌いの問題もあります。

親としては、可能な限り子どもにチャンスを与えたいなと思います。

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やべっち
平成生まれの二児の父親。 仕事とのバランスを取りながら家族と幸せに生きる父親について研究中。 子育てや20〜30代の働き方について「言葉を綴って」発信してるので、共感してもらえたら嬉しいです。 新卒の就職先で過労と人間関係でダウンして、躁うつ病を発症。2度の転職の末、外資系企業でヘルシーに勤務中。
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