以前の記事で、家族でアンパンマンの映画を観てきたと紹介した。

大変、よくできた映画だった。
故に、僕はかなり熱中してみていた。
下手な映画より、考えさせられるものがあったような。
妻は、上映中も息子のケア(どう?お茶飲む?トイレ平気?的な声かけ)をしていたが、僕はガン無視で映画に熱中していた。
普段のアンパンマンについて思うこと

アンパンマンは、やなせたかしが創り出した、あんぱんのヒーローだ。もともとは、もうちょっとシュールな漫画だったらしいが、その辺は割愛。
とりあえず、僕の小さい頃から日テレで放映されている、教育的なテレビアニメだ。
ばいきんまんがいたずらして、困った人をアンパンマンが助けるっていう、よくあるストーリー。
正直、ばいきんまんが悪いことをしたということで、アンパンマン(やその仲間たち)が、パンチなりキックをしてやっつけるという構図は、やや好きではない。
悪いやつには、「パンチなりキックをしてもいい」みたいな潜在意識の刷り込みが起こるのではないか?と思ってしまう。
僕も、毎日のように、息子からのアンパンマンパンチとキックを食らっている(別に悪いことはしたつもりはないのだが…)。
とはいえ、困った人を助ける、というマインドは素晴らしいし、心の優しさを育むのにもいい番組なのだと思う。
ただ、アンパンマンの挿入歌に「毎日休まずパトロール」という一説には、現代の働き方改革の潮流とは相容れない部分もあるのかな、とも思ったり。
映画のアンパンマンについて思うこと

基本的には、ばいきんまんが悪いことを考えて、アンパンマンが解決する(武力行使も厭わない場合もある)という大枠は変わらないが、そのきっかけが毎年異なり、ゆえにメッセージ性も変わってくる。
そして、意外と「ばいきんまんにも心優しいところがある」というシーンも出てきたりする。まるで、ドラえもんの映画で「ジャイアンが実はいいやつ」的な感じだ。
で、僕は、映画のアンパンマンのメッセージ性が非常に好き、というか、大人の心にも刺さるな、と思うのだ。
映画アンパンマンのメッセージ性

今年の作品では「自分のやることが『やりたいからやる』ではなく『やらなければならないからやる』という苦悩を抱えるヒロインが、自分の生きる道に気づく」的なメッセージ性を読み取ることができる。
結構、大人にも刺さるメッセージだ。
いや、平成生まれだからなのかもしれないが。
妻にも「あのヒロイン(バニラ姫)は、あなたみたいだ」と言われたので、このメッセージ性の解釈はあながち間違っていないのだと思う。
果たして、幼児にはここまでのメッセージ性を読み取ることができるのだろうか?
実は、親世代に対するメッセージなのかもしれない。
いや、きっとそうだ。
そうに違いない。
今年のヒロイン役をつとめた声優は、榮倉奈々だった。
去年は、杏だった。
僕の一番好きな女優さんは杏なので、昨年の映画を観ることができず悔やまれたが(今週地上波で観ることができた)榮倉奈々は、それはそれでがいい感じだった。
これは、今回の記事の趣旨からは離れるのでどうでもいいが。
大人になっても感性を磨くのって、大事だな、と思わされる作品だった。